創業補助金

創業補助金とは、創業に掛かる経費の一部を補助する形で給付されるお金で、中小企業基盤整備機構(中小機構)が行っています。予算枠が決まっているので、要件を満たしていても、募集が終了してしまえば受けられません。

通常、補助金というのは融資と異なり返済の必要がありませんが、創業補助金の場合、一定以上の収益が上がると、一部を返還する義務があるという変わった性質の補助金です。また、経費の全部が補助されるわけではなく、上限額も小さく設定されています。

しかし、創業融資と併せて考えると、創業時の資金調達として有効な手段ですし、何よりも創業融資より採択率が比較的高いというのがメリットです。

誤解しやすいですが、創業補助金というのは、現在の事業資金として使うお金ではなく、補助対象期間の事業を終えた後に交付されるお金であるため、事業のためのお金は自分で用意しなくてはなりません。

 

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申し込んで採択された後、事業開始前の段階で、経費に対する補助金交付申請をし、決定を受けてから事業を開始します。交付申請した経費は事業者が負担し、後から精算(補助)される仕組みです。申請以外の経費が発生しても補助の対象にはならず、事業計画の変更もできません。さらに面倒なのが、補助対象事業が終了しても、5年間の収支状況報告があり、一定以上の収益があれば返還も必要だという点です。

このように、自由度が低く手続きも煩雑な制度であるため、実は、補助金の審査を通過することよりも、採択されてからのほうが大変だという声もあります。